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[2026年8月第5週] Web業界ウィークリー:ACF Blocks V2が7.1で編集不能に・Next.jsに緊急セキュリティ・Chrome 152公開

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Web業界ウィークリー 2026年8月第5週

今週(8/24〜8/30)は、前号で「更新前に確認を」と書いたWordPress 7.1のiframe化が実際の被害として表面化しました。8月27日にACFが対応版を公開しています。8月25日にはNext.jsの緊急セキュリティリリースとChrome 152の安定版が重なりました。

読む章の目安です。ACF案件を持っているなら1章、Next.jsを使っているなら2章を最優先で。フロント実装は3章、デザインは4章、ツール動向は5章です。なおSEO周りは今週、Googleからの公式アップデート発表はありませんでした。

目次

ACF Blocks V2 が WordPress 7.1 で編集できなくなった(対応版は8/27)

前号で取り上げたWordPress 7.1の完全iframe化で、懸念していた影響が実際に出ました。ACF Blocks V2を使っているサイトで、フィールドがキャンバス上で編集できなくなっています。

出典: ACF — ACF PRO 6.8.9: Blocks V3 Now Default (and a V2 Compatibility Plugin) / ACF Support — Blocks appearing in the sidebar after updating to WordPress 7.1

ACF Blocks V2がWordPress 7.1で編集できなくなった問題と3つの選択肢
ACF Blocks V2 の問題と取れる3つの手

原因はiframeの構造にあります。 7.1からエディタのキャンバスは常にiframeの中で描画されますが、iframeは独立した document を持つため、管理画面側で読み込まれたスクリプトが中まで届きません。V2が依存していたWYSIWYGエディタやjQuery UIが使えず、フィールドは強制的にプレビューモードになります。キャンバス上で直接編集するV2のEdit modeは、iframeと構造的に両立しないということです。サポートフォーラムには、更新後にフィールドがサイドバーに移動したという報告が上がっています。

取れる手は3つです:

  • V3へ移行(推奨): 7.1で正しく動く唯一の編集体験で、今後のコア更新にも追随できる
  • 互換プラグインを入れる(一時しのぎ): acf-blocks-v2-iframe-compatibility がV2の挙動を7.1上で復元する。GitHubからzipで配布されており、ACF自身が「長期的な解決策ではない」と明言している
  • コアをロールバック(最終手段): 対応版が出た今となっては、V3移行も互換プラグインもすぐ試せない場合の緊急避難にあたる。セキュリティ更新を受け取れなくなるため長居はできない

8月27日リリースのACF PRO 6.8.9では、Blocks V3がデフォルトになりました。ここは条件を正確に押さえておきたいところで、公式の記述は「6.8.9以降、バージョンを明示的に宣言していないACFブロックは、WordPress 7.1以降でV3ブロックとして登録される」です。ACFを6.8.9に上げることWordPressが7.1以降であることの両方が揃って初めて起きる挙動で、片方だけでは変わりません。acf_block_version を1か2で明示しているブロックは、この変更の影響を受けません。

前号で「自動更新を切って様子を見る判断もあり」と書きましたが、実際にそうしておいた人は今週助かったはずです。 ただ、いつまでも7.0に留まるわけにはいきません。互換プラグインで急場をしのぎつつ、V3への移行を計画に入れるのが現実的な線だと思います。ブロックを作り込んだ案件ほど移行コストが読みにくいので、まずは影響範囲の棚卸しからです。

💡 今すぐ試せる: 案件のACFブロック定義を開き、acf_block_version を明示しているか確認する。書いていないブロックが、ACFとWordPressの両方を上げたときにV3化する対象になる

Next.js に緊急セキュリティリリース(8/25)— クリティカル2件

8月25日、Next.jsがセキュリティリリースを公開しました。当初の予定は8月26日でしたが、上流の依存パッケージに追加のクリティカル脆弱性が見つかったため前倒しされています。

出典: Next.js Blog — August 2026 Security Release

対象は Active LTS が 16.3.3、Maintenance LTS が 15.5.24 です。

修正されたクリティカル2件:

  • 画像最適化API経由の未認証RCE(GHSA-2xp9-vwfh-vxw4): sharp が内部で使う libheif の脆弱性で、攻撃者が用意したAVIF画像をNext.jsが最適化すると、認証なしでリモートコード実行に至る。パッチ版では、上流の修正が行き渡るまでAVIF最適化そのものが無効化されます
  • Windowsホストでの未認証RCE(CVE-2026-75604): Pages RouterとApp Routerを併用し、かつCache Componentsを使っていないアプリで、サーバーがWindowsファイルシステム上で動作している場合に発生。LinuxとmacOSは影響を受けない。影響を受けるWindows環境には既知の回避策がありません

AVIF最適化が止まる点は、更新後に画像まわりの挙動が変わることを意味します。 AVIFで配信していたサイトは、パッチを当てた時点で最適化が効かなくなるので、表示や転送量への影響を見ておいた方がいいです。セキュリティを優先した判断としては妥当ですが、黙って上げると「なぜか画像が重くなった」と後で気づくことになります。

「予定を前倒しした」という事実の方が、実は情報量があります。 公表を待てない性質の問題だったと読めるからです。バージョンを上げるだけで済むので、週明けに真っ先に片付けたい類の作業です。

💡 今すぐ試せる: npm ls next でバージョンを確認し、16.3.3 / 15.5.24 未満なら更新する。AVIF配信をしている場合は、更新後に画像のフォーマットとサイズが変わっていないか確認する

Chrome 152 安定版リリース(8/25)— 疑似要素をJSから扱える範囲が広がった

前号で予告したとおり、8月25日にChrome 152が安定版として公開されました。Android・ChromeOS・Linux・macOS・Windows向けに配信されています。

出典: Chrome 152 Release Notes / New in Chrome 152

ベータ時点で紹介した内容(メディア状態の疑似クラス、Relative Alpha Colors、window-drag)はそのまま入りました。加えて安定版のノートで目を引いたのが、CSSPseudoElement が扱える疑似要素の拡張です。これまで ::before ::after ::marker に限られていたものが、::backdrop ::scroll-marker ::view-transition にも広がりました。

See the Pen dialog の backdrop クリックで閉じる — Chrome 152 の ::backdrop 対応 by BaseKENT (@basekent) on CodePen.

// 現行の定番: dialog自身のクリックで、targetがdialogなら背景と判定する(全ブラウザで動く)
dlg.addEventListener('click', (e) => {
  if (e.target === dlg) dlg.close();   // 中身は子要素なのでtargetにならない
});

// Chrome 152〜: 疑似要素そのものをオブジェクトとして取得できる
const backdrop = dlg.pseudo('::backdrop');
// ::scroll-marker(クリック計測)や ::view-transition(遷移の途中に介入)も対象に

閉じる処理だけならChrome 152を待つ必要はありません。 上の e.target === dlg は全ブラウザで動くので、座標計算をしているコードは今日書き換えられます。新APIが効いてくるのは、疑似要素を対象にした計測や、遷移アニメーションへの細かい介入といった領域です。

なお前号で「安定版で使えるようになる」と紹介した CPU Performance API については、公式リリースノートに具体的な呼び出し方の記載が見当たりませんでした。 ドキュメントが整ってから改めて取り上げます。

💡 今すぐ試せる: 自作モーダルの背景クリック判定を e.target === dialog に置き換えられないか見直す。座標計算をしているコードなら大幅に短くなる

Figma に細かめのアップデート(8/24・8/26)

デザイン側では、Figmaが2件のアップデートを出しています。

出典: Figma — Release notes

  • 8月24日: Figma Draw のベクター編集が更新され、キャンバス上での精密な編集がしやすくなった
  • 8月26日: デスクトップアプリ(macOS / Windows)で、エージェントのチャットパネルを別ウィンドウに切り出せるようになった

チャットパネルの切り出しは、デュアルディスプレイで作業している人には効きます。 指示を出しながら結果を見る往復が、同一画面内での切り替えに縛られなくなるからです。前号のオートレイアウト(Around / Evenly)のようにCSSへ直結する変更ではありませんが、作業の流れが変わる種類の更新です。

💡 今すぐ試せる: Figmaのデスクトップアプリを最新にして、エージェントのチャットを別ウィンドウでサブディスプレイに置いてみる

Webflow Conf が来週開催(9/1〜3)

前号で触れたWebflowの方向転換について、いよいよ来週9月1日から3日にかけて Webflow Conf が開催されます。

出典: Webflow Conf

レガシーエディターの廃止に続き、サイト制作ツールからAI支援・計測・ABテストまで含んだマーケティング運用基盤へ、という路線がどこまで具体化されるかが見どころです。発表内容によっては、Webflow案件の見積もり方や運用契約の組み方に影響が出ます。 次号で内容をまとめる予定です。

💡 今すぐ試せる: Webflowでクライアントワークを持っているなら、Conf前に現在のプランと請求額を控えておく。機能追加に伴う価格改定があった場合、比較の基準になる

今週のひとこと

前号で「更新前にステージングで確認を」と書いた話が、そのまま現実になった週でした。ACFのように広く使われているプラグインでも、コアの基盤変更への対応には数日から一週間ほどかかります。新機能の魅力より、動かなくなるものの把握を先にやる。WordPressの大型更新については、当面この順番でいこうと思います。

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ベースケント合同会社(BASE KENT)代表 / Webデザイナー・Web制作者。

「空白をデザインする」をテーマに、Webコンテンツ制作とデジタルマーケティングを展開。
暮らしとWeb制作の実用情報メディア「Ex-TORANOMAKI」、雑学メディア「どうせヒマなら」を運営しています。

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