「スニーカー通勤」という言葉が定着して久しいですが、どんなスニーカーでも良いというわけではありません。 ハイテクすぎるデザインや目立つロゴは、ビジネスの場において視覚的なノイズとなります。私たちが選ぶべきは、上質なレザーを纏い、一切の装飾を削ぎ落としたミニマルな一足です。
見た目はドレスシューズのようにエレガントでありながら、内部には歩行をサポートするテクノロジーが詰まっている。 そんな、あなたのフットワークと美意識を同時に底上げする、頼れる相棒たちをご紹介します。
Common Projects (コモンプロジェクツ) Original Achilles Low
ミニマリズムの頂点に君臨する、黄金の刻印
大人のレザースニーカーを語る上で、絶対に避けて通れないのがニューヨーク発の『Common Projects』です。
装飾やロゴを一切排除した、極限までストイックなアッパーデザイン。 唯一のアクセントは、ヒール部分に控えめに打たれた「ゴールドのシリアルナンバー(品番・サイズ・カラーコード)」のみです。この引き算の美学が、セットアップや細身のスラックスの裾から覗いた時、圧倒的な洗練さを生み出します。
イタリアの靴職人によってハンドメイドで仕立てられており、細身でノーズが少し長めのシルエットは、完全にドレスシューズのそれです。 決して安価ではありませんが、クローゼットにこの一足があるだけで、あらゆるスタイリングが上品にまとまる。まさに投資する価値のあるマスターピースです。
YOAK (ヨーク) STANLEY
東京の職人技が光る、ジャケットのためのスニーカー
「シャツとジャケットに合わせるためのスニーカー」というコンセプトを掲げる日本のフットウェアブランド、YOAK。
その中でも定番モデルである『STANLEY』は、不要な切り替えをなくした一枚革に近いアッパーが特徴です。 特筆すべきは、外側だけでなく靴の「内側」にも豚革が贅沢に使われていること。足を入れた瞬間に包み込まれるようなフィット感があり、履き込むほどに自分の足の形に馴染んでいきます。
ソールには耐久性とクッション性に優れたビブラム(Vibram)ソールを採用。 日本の職人が半世紀以上続く工場で一つひとつ丁寧に作り上げているため、細部のステッチに至るまで非常に精緻です。日本人の足型を知り尽くした、歩くための芸術品です。
ECCO (エコー) SOFT 7
人間工学が導き出した、圧倒的な無重力体験
もしあなたが「とにかく疲れないこと」を最優先に据えるなら、デンマーク発のECCO一択です。
世界中の高級ブランドにレザーを供給している自社タンナー(皮革工場)を持つECCOのレザーは、驚くほど柔らかく、最初から足に吸い付くように馴染みます。 そして最大の強みは「FLUIDFORM(フルイドフォルム)」と呼ばれる独自のソール一体成型技術。足の自然なカーブに完璧にフィットし、アスファルトの上を歩いていても、まるで芝生の上を歩いているかのようなクッション性と反発力を提供してくれます。
長時間の立ち仕事や、移動の多い出張の日。 この靴を履いている日は、夕方になっても足の重さや腰の痛みをほとんど感じません。北欧らしい無駄のないデザインの中に、最新の人間工学が隠された驚異的な一足です。
Pantofola d’Oro (パントフォラ・ドーロ) TENDENZA
イタリアの艶気を纏う、大人の足元
「黄金のスリッパ」という名を持つイタリアの老舗ブランド。かつて名門サッカーチームのスパイクを手掛けていた歴史があり、その履き心地は折り紙付きです。
こちらのスニーカーは、上質なカーフレザー(子牛革)を使用しており、深みのある鈍い光沢を放ちます。 コモンプロジェクツのようなストイックなミニマリズムとは少し異なり、イタリアらしい「色気」と「遊び心」が漂う絶妙なシルエットが魅力です。
少しカジュアルなジャケパンスタイルや、休日の上質なデニムに合わせるだけで、コーディネート全体にラグジュアリーな抜け感が生まれます。 ソールがやや薄めに設計されているため、地面を掴むようなダイレクトな歩き心地を好む方におすすめです。
足元の平穏が、思考の自由を生む
靴擦れを気にしながら歩く時、私たちの脳のメモリは確実に「足元への意識」に奪われています。
上質なレザースニーカーに履き替えるということは、その奪われていたメモリを解放し、目の前のビジネスやクリエイティブな思考に100%集中するための投資です。 BASE KENTがご提案するのは、美しさと快適さを一切妥協しない、プロフェッショナルのためのフットウェア選び。
明日の朝は、あなたの足元を優しく、そして力強く支えてくれる新しい相棒と共にドアを開けてみませんか。

